カーライフサポートネット

ホームエンジン基礎編



暖機運転の必要性


暖機運転、皆様やっていますか???


「もちろん!エンジンを大切にしたいからね!」

「面倒くさいからやってない…」

「時間があればやるよ」


すでに多くの意見が飛び交いそうなテーマですよね。



えっ?


私?


もちろんやってますよ!




いや待てよ…。




ごめんなさい。軽自動車に乗っていた時はほとんどやってませんでした…。

いや、すぐに乗り換えるだろうと思って購入した車だったので結構適当な扱いをしていたのですが、
今はタイプRというシビアな車に乗っていますからもちろんやってます(汗)
さらに言えば、通勤で使用している原付スクーターもしっかりやってます。
まぁ私が乗っている原付は異常なほどチューンしてますので暖機運転をしないと普通に
走る事ができない&すぐにエンジンが壊れるからってだけなんですけど(笑)


まぁ私の事は置いておいて、本題に入りましょう。


実は暖機運転に関する見解は本当に様々です。
私は多くの専門家の方からお話を伺ったことがありますが、本当に人によって
意見が全然違います。


暖機運転の必要性を考える時、非常に重要なのは

「どこを重視するか?」

だと思います。


・ピストン周辺(いわゆるエンジンですね)

・燃費(燃焼効率重視ですね)

・エンジン(車)全体(ピストンにこだわらない場合ですね)

・タイヤ(エンジンではなく車全体として見る場合ですね)

・ブレーキ(これはレース以外関係ないかな…)


などなど、挙げていればきりがないですね。


ごくごく一般的に言われているのは「ピストン周辺」ではないでしょうか?

つまり、

「暖機運転をしなければエンジンに傷が付く」

という考え方です。

まずはこの意見の根拠をお話ししていきます。


まず、エンジンにはエンジンオイルが循環しているのはご存知ですね。

エンジンオイルはオイルポンプといわれる部品でエンジン内を循環しています。
オイルポンプはエンジンが回っている時しかエンジンオイルを循環させません。
エンジンが停止している状態(駐車時)ではエンジンオイルはエンジンの最下部にある
オイルパンという溜め池の役割をしている場所へと自然に戻ってきます。(重力)

このオイルパンにエンジンオイルが戻っている状態でエンジンを始動すると、
オイルポンプがエンジン内へとエンジンオイルを循環させるまでは、エンジン内がしっかりと
保護されている状態とは言えないのです。

つまり、
エンジンオイルが循環する前にエンジンに負担をかけると傷が付きやすい
という事なんですね。

だから、エンジンへの負担が一番低いと考えられる

「アイドリング状態」(信号待ちと同じ状態です)

でエンジンオイルがしっかりと循環するまで待ちましょう!という意見が出てくるわけですね。


はい。


ごもっともでございます (*- -)(*_ _)ペコリ


エンジンオイルが各部を循環するまで、大体1分ほどと言われています。
もちろん車によって変わってくる部分ですので一概には言えません。

もし運転手が非常に優しい運転をする方ですと、個人的にはエンジン保護という観点での暖気は
必要ないと思っています。

最近のエンジンの精度は言うまでも無く超高精度です。
また、エンジンオイル自体も昔と比べるとめちゃくちゃ高性能です。
長期間放置している場合を除けば、エンジンオイルがオイルパンに戻っていても
オイルの薄い膜をしっかりと維持しており、急発進などの急激な負担をかけない限り
エンジンに傷が付くとは思えません。
という事を考慮すれば、エンジンオイルさえしっかりと交換してエンジンオイルとしての性能を
維持してさえいれば、きっちりと暖気をしなければいけない!という事は無いと思います。

あくまでも私の見解ですよ(笑)

赤字で注意をうながしましたが、長期間(1週間以上でしょうか)放置してからのエンジン始動は
エンジン内の油膜として残っていたエンジンオイルも少しずつオイルパンへと戻ってしまいます。
つまり極限まで油膜が薄い状態となっていますので、そういう場合はしっかりと暖機運転を
してあげましょう。


さて次に燃費を考えた場合の暖機運転について分析してみましょう。

エンジンはガソリンを燃やして動力を得ているという事はほとんどの方がご存知でしょう。

さてここで一つ質問です。

物を燃やす時ってどういう状態が燃えやすいと思いますか???


「大きいかたまり?」

「できるだけ小さい状態?」

「温度が低い時?」

「温度が高い時?」


この答えを詳しく説明すると混乱してしまいますが、少なくてもガソリンを燃やすと考えたときは

「できるだけ小さく、温度が高いとき」

と言えます。

というのも、車がガソリンを燃やす時は

「ガソリンを霧状に噴射し、少しでも引火しやすい状態にする方が良い」

という基本的な考え方があります。

ガソリンは元々、揮発性(蒸発)が高い液体です。
温度が高い状態ですとますます揮発性が高くなります。
つまりガソリンの粒子が小さくなるのです。

粒子が小さい事で表面積が増え、酸素がガソリンの粒子の周りにたくさん存在
できる事になります。

真冬にエンジンがかかりにくい原因のひとつとして、ガソリンが気化しにくい
という理由があります。
もちろんバッテリの力が不足しやすいという理由もありますが、何といっても
ガソリンにスパークプラグが点火しても引火しにくいのです。


さて、エンジンを始動してすぐに走り出すとどういった状態になるのでしょう?


燃費に一番影響するのは燃焼効率です。
同じガソリンをどれだけスムーズに燃やしきって動力にできるかという事です。

エンジンの始動直後というのはガソリンが気化しにくい状態、つまり温度が低い状態です。
つまり燃焼効率が悪い状態と言えますね。

この状態で走行してしまうと、いつもと同じ加速や速度を出すためには多めに
アクセルを踏む必要があります。
つまり、
燃えにくい分いつもよりガソリンの量を増やして出力を補うのです。

真冬のようなエンジンが冷え切っている状態で始動直後に走行すると

「息つき」

といわれる現象になる事が頻繁にあります。
(最近の車は電子制御によって滅多にありません)

息つきとは

「ガソリンが燃えない状態で、アクセルを踏んでもエンジン回転が落ちる」

という非常に悲しい現象です。
この現象はまさにガソリンの垂れ流し状態です。

噴射した分のガソリンを全く動力として使えなかった事になりますので、燃費に
悪影響なのは言うまでもありませんよね。

つまり、燃焼効率が良い状態(エンジン温が高い状態)にしてから走行した方が
燃費に好影響であるという事です。
要は暖機運転をしてから走り出す方が効率的だという事です。

これらを考慮すると以下の関係が出てきます。


暖機に使う燃料 : 暖気をせずに走って損した燃料


どっちが燃料消費量が多いかが重要なんですよね。


答えは…。


車と運転手で変わります(汗)

最近の車では、アイドリング時の燃料消費量が極小です。
ですので、最近の車ですと暖機運転をしてから走り出したほうが、燃費の観点
で言えば良い結果が出ると思われます。
つまり、


暖機に使う燃料 < 暖気をせずに走って損した燃料


ということですね。
しかし、実際に全ての条件を揃えて何度もテストしたわけではありません。
私の見解という事をあくまでも忘れないでくださいね。

極論を言えば、暖機運転をしながら走行する事がベストです。

これはエンジン始動後に発進し、アクセルを全く踏まずにAT車であればクリープ現象
だけで暖機が終わるまで走行します。
MT車であればアクセルを使わずにクラッチをつなぎ、そのまま2〜3速で走行します。

ただし後続車などがいる場合や遭遇する可能性が高い場所では明らかに通行妨害と
なりますので非現実的です。
もし環境的に可能なのであれば、こういった方法もある事を覚えておきましょう。
私は夜中などではこの方法で暖機運転を行っています。



次にエンジン(車)全体を見た場合の暖機を考えて見ましょう。


エンジン全体という表現ですと、もちろん「ピストン周辺」を含む事に
なりますよね。
しかし、ピストン周辺を意識するのとは少し違った視点から見ていきます。

エンジンにはピストン周辺以外にも非常に多くの部分で摩擦が発生しています。

例えば『ギヤ』です。

AT車であればあまり意識しないと思いますが、MT車にお乗りの方は意識
する部分ではあります。

MT車には『ミッションオイル』というオイルを使用しており、これは変速ギヤを
保護、潤滑するためのオイルです。

ニュアンスでいえば、ピストン周辺を保護してくれているエンジンオイルと
同等のものです。

このミッションオイルもやはり暖気して温めたい物です。

しかしミッションオイルはギヤを使用しないといまいち温まりにくいんですね。

ギヤを使用する = 走る

という事ですので、いつまでもアイドリング状態で暖気していてもミッション
オイルはあまり温まりません。

もちろん他の油脂類(オイル類)も同等の事が言えますので、エンジン全体で
考えると『走行する』事が必要となるのです。


理想を言えば、先ほど極論としてお話しした

『エンジン始動後、徐行状態で走行する』

事がエンジン全体を意識した暖気となります。


えっ???

現実的じゃない???


私もそう思います(笑)
あくまでもエンジン全体の暖気を重視した場合のお話しです。


では次にタイヤを意識した暖気を考えてみましょう。

タイヤの場合は暖気というよりは『ウォームアップ』といった表現のほうが
良いかもしれませんね。

F1などをご覧になっている方であればピンとくるかもしれませんが、タイヤ
の温度というのは非常に重要です。
というのも、ある一定温度以上になるまではタイヤのグリップ力(摩擦力)は
低い状態です。

つまり、温度が低い状態だとタイヤは滑りやすいのです。

アイドリング状態でいくら待っていても、もちろんタイヤは温まりませんので
この場合もやはり「走る」必要があります。

走ることでタイヤは熱を持ち、徐々に温かくなっていきます。

温かくなって初めてしっかりとしたグリップ力を発揮するのです。

エンジンが暖気完了していても、安全面に不安が残るようであれば決して良い
とは言えないものです。

これらを踏まえると、タイヤが温まるまでは少し控えめのスピードで走行する
必要があるという結論が出ますよね。

エンジンが暖気出来ているからといって、車全体として見ると暖気が完了した訳では
無いのです。


最後に、ブレーキを意識した暖気ですね。

これは本当に例外ですので、通常は意識する必要はないと思います。
というより、どちらかというと温度が低いほうがブレーキが効きやすいのが
普通だと思います。

ここでいうブレーキの暖気が必要な物というのは、

「カーボン製ブレーキなどのレース仕様のもの」

に限ります。
ですので詳しくお話ししても何も意味がありませんから割愛しますね。


まとめになりますが、
暖機運転は長い目で見ると行うに越した事はありません

冷機状態でエンジンへ負荷を与えると必ずダメージがあるという事はありませんが、
ダメージを与えやすい状態であることに間違いはありません。

一度与えてしまったダメージ(傷)は基本的には元に戻す事ができませんので、
少しずつエンジンの出力が低下して燃費が下がっていきます。

深刻なケースだと、走行中に白煙がモクモクと発生する場合もあります。

忙しい時にも暖機運転を!とはとても言えませんが、出発の準備を行っている間
にでも先にエンジンを始動しておくというのは非常に有効な手段だと思います。

急いでいてすぐに発進しなければいけない、でもエンジンへのダメージは嫌だ!
という困った状況の時は、

「できるだけアクセルを踏まない、ブレーキもゆっくり踏む、がつく操作をしない」

をいう事を守れば大丈夫です。

車への思いやりを忘れず、いつまでも最高のコンディションで維持しましょう♪




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