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インテークマニホールド(インマニ)とは? | ||||||
人間は呼吸しないと生きていけませんよね。 車のエンジンも同じで、空気を吸えなくなったら瞬時に機能停止してしまいます。 エンジンも人間と同じように空気を吸って酸素を取り込んでいます。 人間の場合は横隔膜が動く事で呼吸を行っていますが、エンジンの場合はピストンの上下運動によって吸気・排気が行われます。 ピストン運動によって吸い込まれた空気(酸素)の量に合わせて燃料(ガソリン)を混ぜて混合気を作り、容易に爆発できる環境を整えた上でスパークプラグによって点火され、爆発が生じます。 爆発によって最終的には二酸化炭素と水になった空気を吐き出しているのです。(でも吐き出すときに余分な有害ガスを含んでいますが…。) |
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人間で言う空気を吸う時に通る気管の役割をしているのが『インテーク(インレット)マニホールド』という部品です。※通称:インマニ | ||||||
空気の通り道と混合気 | ||||||
上のイラストでスロットルボディ(青)直後からインテークマニホールド(灰)になっているのがお分かりいただけると思います。 ※スロットルボディってなんじゃらほい?って方も、ここでは特に詳細な機能構造は不要ですのでそのままお進みください。 |
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インテークマニホールド(インマニ)の例です | ||||||
車によってエンジンの形状やレイアウトが異なりますので、それぞれに適した形状となっています。 エンジンの違いによってインテークマニホールド形状に最も変化があるのは気筒数(ピストン個数)ですね。 上の写真では4本足になっていますが、これはピストンが4つ(4気筒)だからです。 インテークマニホールドの形状はエンジンの性能に大きく関わるため、車の特性や使用環境に合わせて最も効率が良い(空気を吸いやすい)形状に工夫されています。 |
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例を挙げると、高速重視のクルマには太くて短いものを採用していたり、逆に町乗り重視のクルマには細くて長いものを採用していたりします。 最近では電子制御が発達したこともあり、車の走行条件(低速/高速)が変わった時点で太さと長さを自動で切り替えるインテークマニホールドの採用も非常に増えています。(おいしい所取り) 最近の車はこのインテークマニホールド内にガソリンを噴射して混合気を作るパターンが多いですね。 ちなみにガソリンを噴射しているのは「フューエルインジェクタ(燃料噴射装置)」という部品です。 |
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実際のインテークマニホールドです | ||||||
インマニは滅多に壊れる部品ではありませんので、あまり耳にする機会がないかもしれませんね。 実際の整備現場でも、脱着する事はあっても交換することはほぼありません。 ただ、吸入空気の流れを決める非常に大切な部分ですので覚えておきましょう♪ 以前まではアルミ合金製のインテークマニホールドが主流でしたが、樹脂の耐油性や耐熱性向上と共に成型・加工技術の進化に伴って樹脂製のインテークマニホールドが主流になってきています。 元々、高温になる排気ガスではなく大気中の空気が通過する部品ですので、耐油性(主に耐ガソリン)さえ克服できれば軽くて安い樹脂製が理想的と言えます。 自動車メーカー各社は1円以下のコストダウンに必死になっていますので、インテークマニホールドを樹脂製に置き換えられるのは非常に大きなメリットとなります。 最近は「えっ!?こんな部品まで樹脂製になってるの?」という事が多くなってきています。 燃費・排ガス対策や安全に関わる機能部品の追加によって車のコストが昔に比べて格段に上がっている中、少しでも価格を抑えて販売したいという思いがヒシヒシと伝わってきます(汗) 人間には呼吸時にゴミを吸入すると困るので、鼻毛が付いていますよね。 もちろん車にも鼻毛の役割をする部品が付いています。 それがエアクリーナと呼ばれている部品です。 |
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